ミネラルの一つである「亜鉛」。亜鉛はどのような働きを持ち、不足すると身体にどのような影響が出るのでしょうか。

1.亜鉛とは

亜鉛は微妙ミネラルの一つで、体内に約2g含まれています。食べ物から摂取した亜鉛は小腸で吸収され、血液・筋肉・肝臓などに蓄積されます。

2.亜鉛の働き

RNAポリメラーゼ、アルカリホスファターゼ、スーパーオキシドジスムターゼなど、200種類以上の酵素の構成成分で、成長・中枢神経系・免疫系・味覚・皮膚・骨などの機能維持に関与しています。また、皮質たんぱく質やコラーゲンの生成に関与していたり、インスリンの合成に必須の栄養素です。

3.欠乏症

亜鉛が不足すると、成長障害、免疫機能低下、味覚障害、性腺・皮膚・肝・感覚器の機能低下、腸性肢端皮膚炎(亜鉛吸収障害)、褥瘡の治癒遅延などの影響が出ます。
具体的には、

成長障害

胎児…発育不全による流産・低体重児、成長期・思春期…低身長、性的成熟の遅れ、脳の障害など

味覚障害

食べ物の味を感じにくくなる“味覚減退”、全く味を感じられなくなる“味覚消失”、本来の味を他の味として感じる“異味症”など

このように、亜鉛は身体にはなくてはならない栄養素なのです。
では、亜鉛不足とならないために、何を食べれば良いのでしょうか。

3.推奨量

「日本人の食事摂取基準」では、成人男性:10mg、成人女性:8mgが推奨量と定められています。サプリメントなどの長期間摂取した場合は、過剰症が起こるという報告もあるため、上限量も定められています(男性:40mg、女性:35mg)。

4.亜鉛を多く含む食品

肉類や魚介類、種実類、豆類、穀類に多く含まれています。オススメな食品は肉類や魚介類です。これらは動物性食品で、亜鉛の吸収率が良いため、効率よく亜鉛を摂ることができます。代表的なものに牡蠣がありますね。牡蠣を5つ摂取することで成人男性の必要量を摂ることができます。
なぜ肉類・魚介類がオススメかと言うと、種実類は一回摂取量がそれほど多くないため、含有量が多くても効率よく摂取することは難しいです。また、豆類・穀類は亜鉛の吸収を阻害する“フィチン酸”が含まれているため、吸収率は落ちてしまうからです。

5.亜鉛を上手に摂る方法

①亜鉛の吸収を良くする食べ物を一緒に摂る

動物性たんぱく質(肉・魚)やビタミンC、牛乳などと一緒に摂取する

②銅との摂取バランスを考える

銅をたくさん摂取してしまうと、亜鉛の吸収率は低下してしまいます。逆に、亜鉛をたくさん摂取してしまうと、銅の吸収率は低下します。銅は主に、レバー・牡蠣・大豆に含まれています。バランスよく摂るようにしましょう。

③亜鉛サプリメントを使用する

食べ物から推奨量を摂ることが理想ですが、前述にもあるように欠乏症になる可能性がある場合は、適宜サプリメントの使用が必要となります。使用量は各サプリメントにより異なります。用法用量を守り、使用してください。

まとめ

亜鉛は、血液・筋肉・肝臓などに分布され、200種類以上の酵素の構成成分で、成長・免疫系・味覚・皮膚・骨などの機能維持に関与しています。亜鉛が不足すると、成長障害、味覚障害などの症状が出ます。
肉類・魚介類・種実類・豆類・穀類などに多く含まれ、肉類・魚介類は吸収率が良いため、オススメな食材です。また、“亜鉛の吸収を良くする食品を一緒に摂る”、“銅との摂取バランスに注意する”、“サプリメントを適宜使用する”ことで効率良く亜鉛を摂取することが出来ます。